新人くんが行く

新人くん、ますます不安に駆られる

本コラムでは、あるIT企業に就職した新入社員とその指導役である先輩社員のやり取りを通して、スキル修得に向けたアドバイスや研修受講にのぞむ姿勢を紹介します。ここでは架空の会社ならびに人物をモデルとしています。

2019年1月

正月に、大学時代の連れと夏以来久しぶりに飲みに行った。学生時代とは違ってこじゃれた居酒屋だ。連れは松浦といい、サークルが一緒で1年のころからつるむことが多く、何でも話せる仲だ。文学部の僕と違いバリバリの理系だ。そして、就職先は絵に描いたようにITベンダーだ。

一通り料理を頼むと、松浦が話し始めた。
「まさか二人ともIT業界で働いてるなんて不思議だよな。新人(あらと)が、急にITパスポートを勉強し始めたときは、ほんとびっくりしたよ。」
「そうだな。いろいろ質問したけど、全部答えてくれたから助かったよ。いつも一緒にいたような気がするけど、いつ勉強したんだ?」
「新人(あらと)は利用してなかったかもしれないけど、学校のポータルサイトにeラーニングが公開されていて、隙間時間に勉強していたんだ。」
そういえば、入学説明会のときに、eラーニングが受け放題とか言っていたなぁ。使うことなく卒業してしまった。
「eラーニングかぁ。僕も最近、始めたんだよ。隙間時間を利用して学習している。松浦の知識の裏には、eラーニングでの学習があったんだね。」

お酒も入り、思い出したように松浦が話を切り出した。
「この前会った時、開発プロジェクトに入るとか言ってたけど、どうなった?」
「先輩のフォローを受けながらいろんなことやったよ。まさに、IT業界で仕事してるって感じで楽しかったよ。松浦は最近どうだった?」
「俺も開発プロジェクトに参加中だよ。それに新人(あらと)と同じで、まだまだ修行中って感じだ。学生時代は、みんなより知識が多い方と思ってたけど、ほんと井の中の蛙だよな。先輩たちと比べたら、まだまだひよっこだよ。」
理系出身の松浦がひよこなら、文系出身の僕なんかはタマゴかな?

松浦は続けた。
「そうそう。今度、会社でアジャイル開発を実践するんだけど、その立ち上げメンバーに選ばれたんだよ。休み明け、すぐに研修を受講することになってる。」
「アジャイル開発かぁ。ウォーターフォールの開発もまだまだ修行中だから、僕は当面関係ないかな?松浦はやっぱりすごいな。一年目で選抜されるなんて尊敬するよ。」
「そのメンバーにはいろいろな人が参加しているから、吸収できることもたくさんあると思うんだ。プロジェクトを実施しながらアジャイル開発の知識を修得することになるから、正直プレッシャーだよ。ただ、IT業界で有名になるのが夢だからね、今はがむしゃらに頑張るしかないかな。」
誇り高く話す松浦は、ますます大人になった感じだった。

松浦と別れた後、帰りの電車で、いつもの妄想タイムだ。
環境や経験によって、人の成長には大きく違いが出てくる。松浦と僕は似たような環境だが、やはり違いがあるのだろう。松浦は、きっと今まで以上に努力しているはずだ。正直、僕も頑張っていると思う。貪欲に知識を修得しているし、前よりはできることが増えてきている。少しは成長していると思うが、しかし本当にそうなのだろうか?
最近、ちょっとしたことで不安になる。この不安を払しょくしないと一歩も進めないと思う。不安を払しょくするためにどうすればいいのか?気持ちだけがますます焦る。

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