コンサルタントの本音

◆回せPDCA! 下期はすぐそこに

2015年9月

マネジメントの要諦はPDCAである。PDCAが回らないのは、Pが悪いから、Cが出来ていないからといった話をよく耳にする。うちの会社はPDPDで回っているとか、PPPPで実行がないんだよね、などPDCAのサイクルを回すことがうまく定着していないケースが多い。PDCAサイクルをうまく回す要諦はPをきちんと考えることである。同時にもう一つ大事なのはAである。

PDCAのA、つまりアクションはとても重要であるにもかかわらず、結構何をするものなのか知られていない。チェックして対策を打つことをアクションという言い方をしている人が多い。しかし、チェックして対策を打つのはCの範囲のこと。Aは、どちらかというと振り返りと考えてもらったほうがいい。

つまり、結果を振り返り、目標未達であれば、なぜうまくいかなかったのかを考え、その要因に対する対策を打ちながら次のPにつなげていく。目標達成であれば、なぜうまくいったのかを考え、その方法を標準化して誰もができるようにしたり、他部門にも展開したりしていく(横展開とか水平展開と言う)。結果を出したプロセスに着目するということである。これをやらないと組織力が高まらない。

ところが、年間や半期でPDCAを回すと、Aをやる時期がなかなか作れない。結果が出ないうちは振り返れない。一方、結果が出た後は、次のPをスタートさせなければならない。そのためAは、はっきりと結果が出ていないタイミングで、結果の予想を基に振り返る必要がある。

こういうPDCAの各フェーズをいつ行うのか、スケジュールを明確にすることは企業のマネジメントにとって非常に重要である。本来は、Pの最初に各フェーズの実施時期をあらかじめ決めておくのが良い。年間や半期の計画の中で、いつチェックし、いつアクションをするのか、これらが最初に定まっていると動きやすい。中小企業の中には、年間計画書という形で年間の会議や行事などの日時がすべて決まっているケースがある。これらは日程調整などムダを省くことにもつながり効率的である。つまり10月下期スタートのケースであれば、そろそろアクションを実行しておくことが大事となる。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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