バランス・スコアカード(BSC)
売上・利益は過去の活動成果を表しているだけで、将来の業績を保証しているわけではありません。顧客・ビジネスプロセス・学習と成長に関する指標といった、将来の財務成果に結びつく先行指標をもマネジメントしなければなりません。しかし、それら指標は組織の戦略と整合性がとれていなければならず、さらにさかのぼれば、そもそも組織の戦略が適切でなければ、BSCは意味をなしません。NECラーニングでは戦略の策定段階から支援を行っております。

バランス・スコアカードプロジェクト

戦略を策定し、その戦略を組織の隅々まで一貫性を確保しながら展開し、そして経営会議を「進捗確認の場」から「戦略評価・創造の場」へと変えることをご支援します。また、新しい戦略を構築した場合は、組織体制や業績評価制度など既存のシステムが不整合をおこす場合があります。そのため、BSCの周辺システムの改善も含めた支援を行います。
バランス・スコアカードワークショップ


クライアント企業殿が自らBSCを構築できるようになることを目的とした支援です。ステップごとに必要な方法論をレクチャーし、検討課題を提示します。そしてクライアント企業殿にて作成いただいたアウトプットをワークショップで検討するというサイクルを回すことで、BSCに関する知識を習得すると同時に、クライアント企業殿へのBSCの導入を図ります。
BSCファシリテーター養成講座
BSCはその概念は非常に分かりやすい反面、導入のためには数多くのノウハウが必要です。しかし残念ながら、そのノウハウが一般に公開される機会はあまりありません。本コースはこのような背景から開発されました。もともとNECラーニング内でBSCコンサルタントを養成するために用いていたカリキュラムを改良し、社内導入をファシリテートできる人材の育成を行う講座に仕立て上げた2日間のコースです。1日コースの「BSC基礎講座」もございます。
「BSC」ワンポイント講座
財務指標だけでいいのか?
ご自身の会社を振り返ってください。毎期膨大な時間をかけて中期計画を作成する企業も多いでしょう。その資料の中には、「優良顧客の拡大」、「生産リードタイムの半減」、「基盤技術力の強化」など、色々な戦略が記載されていると思います。では、数値的な到達目標としては、どのような指標、目標値が設定されているでしょうか。売上目標、利益目標などの財務指標だけしか設定されていない組織は少数ではないはずです。このような会社の方にお伺いします。各種の戦略が達成できたかどうかはどのように把握しているでしょうか。毎月の経営会議では何を議論しているのでしょうか。往々にして、戦略が策定された時点で年中行事が終わってしまい、毎月の経営会議では売上・利益予算の達成状況しか議論しない、つまり戦略が上手く進捗しているかなどは議論していないところが多いようです。当然といえば当然でしょう。評価指標や目標値が設定されていないものをマネジメントすることはできないからです。
では、もう一つお伺いします。売上や利益が増加した、あるいは減少した理由はどのように判断していますか。「KKD(経験と勘と度胸)で判断している」などと胸を張って言われても困ります。財務成果の先行となる指標(顧客満足や業務プロセス、社員スキルに関する指標など、非財務指標)を捕捉していなければ、的確な判断などできるはずがありません。
非財務指標の重要性
では、多くの企業はなぜ財務指標だけしかマネジメントしていないのでしょうか。あるコンサルティングファームが様々な業界の経営者を対象に行なった調査によると、非財務領域の重要性を理解していた経営者が85%もいたにも関わらず、実際に対応している経営者は35%未満だったそうです。重要と認識しておきながら対応できないのはなぜでしょうか。答は簡単です。非財務をマネジメントすることが大変だからです。財務指標は捕捉が義務付けられています。しかし、非財務指標は捕捉が義務付けられていません。捕捉しなくても誰にも文句は言われないのです。
また、非財務指標は定量化が困難です。財務指標は貨幣価値で示されているため、定量データそのものです。一方で、例えば「社員スキル」などはどのように定量化すればいいでしょうか。定量化できたとしてもその指標を捕捉するためには多大な調査コストがかかる場合もあります。このような理由で多くの会社では非財務指標のマネジメントに対して重い腰が上がらないのです。
でも、それでいいのでしょうか。米国の著名シンクタンクの試算では、企業価値に占める無形資産(非財務指標と同種)の割合は1978年の2割弱から、1998年には7割にまで拡大しています。この7割をマネジメントせずして会社を経営していると言えるでしょうか。
このように、もはやコストや労力をかけてでも、非財務指標をマネジメントしなければならない時期に来ているとは明らかです。しかし、誤解しないでください。BSCは単に非財務指標をモニタリングする仕組みではないのです。
4つの視点を用いたマネジメント
BSCを定義することは非常に難しいのですが、あえて定義するとすれば「4つの視点を用いてバランス良くマネジメントすること」と言えるでしょう。「定義が難しい」と断りを入れたのは、「マネジメント」方法が以下のように日々発展しているからです。
<業績評価としてのBSC>
BSCは当初は業績評価を意図して提唱されました。財務成果だけで判断してしまうと、将来に向けた様々な活動(例えば、アフターサービス強化による顧客基盤の確立、プロセス革新、部下の育成など)の成果が評価から漏れてしまいます。人は評価されるように行動します。財務成果のみで業績評価を行なうと、どうしても目先の業績ばかり追いかけてしまいます。そのようなことにならないように、財務以外の成果も業績評価のフレームに組み込んだのです。
<マネジメントシステムとしてのBSC>
通常の業績評価制度では、期首に目標を設定します。BSCでも4つの視点ごとに戦略目標を考えます。しかし、そもそも戦略目標とは会社の方針や戦略から導き出されるものです。そのためBSCがカバーする範囲をもっと上流まで拡大する必要がでてきました。このような背景のもとで、「マネジメントシステムとしてのBSC」へ発展しました。BSCを中核に据えてマネジメントのPDCAサイクルをまわすのです。
<戦略マネジメントシステムとしてのBSC>
IBMの前CEOであるルイス・ガースナーは著書『巨象も踊る』の中で「独自の戦略を開発することは難しいし、開発できたとしてもそれを他社に真似されないようにすることはさらに難しい。(中略)したがって、実行こそが決定的な部分だ」と回顧しています。BSCの提唱者であるキャプラン、ノートンも同様の問題意識を抱えていました。そして、BSCを活用することで戦略の実行力を高めることができないかと考えた結果たどり着いたのが「戦略マネジメントシステムとしてのBSC」です。まず「戦略マップ」によって戦略シナリオを視覚的に表し、社員の理解度を高めるようにしました。さらには予算達成度を中心とした議論(シングルループ・マネジメント)だけでなく、戦略マップにまでさかのぼって議論(ダブルループ・マネジメント)することで、組織を戦略志向に転換することも意図しました。













